看護師がケアマネの資格を取得するメリットとは?受験条件や注意点を解説
看護師として働く際には、ケアマネ(ケアマネージャー)の資格取得が検討されます。ケアマネの資格を持つことで、看護師としての将来に多くのメリットを得られるでしょう。本記事では看護師がケアマネの資格を取得するメリットと、取得までの基本的な流れを解説します。
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目次
1.ケアマネ(ケアマネージャー)とは?
2.看護師とケアマネの違いについて
3.看護師がケアマネの資格を取得するメリット
4.ケアマネの試験概要
5.看護師として働きながらケアマネの資格を取得する流れ
6.看護師がケアマネの資格取得を目指す際の注意点・デメリット
7.資格取得から転職を目指す際には「ナースキャリアネクスト」の利用がおすすめ
8.まとめ
ケアマネ(ケアマネージャー)とは?
ケアマネ(ケアマネージャー)の資格を取得する際には、まずその資格の基本情報を知る必要があります。以下では、ケアマネとはどんな資格なのかを紹介します。
ケアマネとは「介護支援専門員」のこと
ケアマネとは、「介護支援専門員」を意味する言葉・職業です。介護を必要とする人に対して、適切な介護保険サービスを提供することが役割になります。介護系の仕事に就く際に資格を取得していると、高い評価を得られます。看護師として働く際にも、ケアマネの資格取得によって、介護関係の専門知識を保有していることをアピールしつつ、就職活動が進められます。
ケアマネは「居宅ケアマネジャー」と「施設ケアマネジャー」に分かれる
ケアマネは、「居宅ケアマネジャー」と「施設ケアマネジャー」という2つの種類に分けられます。居宅ケアマネジャーは、居宅介護支援事業所に所属して、要介護1以上の人に対して支援をします。一方で施設ケアマネジャーは、老人ホームなどに所属して、施設ごとの業務を担当することが主な仕事です。
居宅ケアマネジャーと施設ケアマネジャーで、働き方や就職先が変わるため、自分に向いている方を確認しておくのがポイントです。
看護師とケアマネの違いについて
看護師とケアマネは似た領域で仕事をする一方で、それぞれに多くの違いがある職業です。将来の進路を決める際には、それぞれの仕事の違いを正確に把握しておくことが重要です。以下では、看護師とケアマネの主な違いを解説します。
看護師とケアマネは仕事内容が違う
看護師とケアマネでは、まず仕事内容に大きな違いがあります。看護師は患者さんの血圧・体温・脈拍の測定、注射や点滴、入院患者さんの生活補助などが主な仕事です。ケアマネは介護サービスの相談を受けたり、患者さんに合わせたケアプランを作成したり、介護サービスを適切に受けられているかモニタリングしたりなど、幅広い仕事を担当します。
具体的な仕事内容を確認し、基本となる働き方を明確にすることで、看護師とケアマネの違いが分かりやすくなるでしょう。
看護師とケアマネに職業による上下関係はない
看護師とケアマネの間には、職業における明確な上下関係はありません。介護現場で活躍できるという共通点はありますが、優劣には影響せず協力して仕事にあたるのが基本です。看護師だから偉い、ケアマネだから看護師の指示を聞く必要があるといった、上下関係は存在しない点を確認したうえで、就職活動を進めましょう。
看護師がケアマネの資格を取得するメリット
看護師がケアマネの資格を取得することには、仕事や就職活動に多くのメリットがあります。以下では、看護師がケアマネの資格を取得する主なメリットを紹介します。
看看護師だけでなくケアマネとして働く選択肢も考えられる
資格を取得することで、看看護師だけでなくケアマネとして働く選択肢も考えられるようになります。看護師経験を活かしつつ、ケアマネとして働くことも可能になるため、さまざまな業務に対応できる人材として活躍を目指せます。転職の幅が広がる点は、1つのメリットととして数えられるでしょう。
看護師の仕事に学んだことを活かせる
看護師の仕事に、ケアマネで学んだことを活かせる点もメリットです。例えばケアマネの知識があれば、退院する患者さんの生活を考慮して、課題の発見や解決策の提案が可能となります。そのほか、患者さんの家族などに対して、退院後の生活に関する具体的なアドバイスができます。
患者さんの生活に役立つ知識を提供できる看護師として、仕事をしていくことも可能です。
訪問看護師に転職する際のアピールポイントになる
ケアマネの資格は、訪問看護師として働く際のアピールに使えます。患者さんの自宅に訪れて生活のサポートや治療をする訪問看護師は、近年需要が高まっている職業です。訪問看護師の仕事内容にもケアマネの知識・経験は活かせるため、就職・転職が成功する可能性が高まります。
訪問看護師への転職を考える際には、先にケアマネの資格を取得することも検討されます。
ケアマネの試験概要
ケアマネの資格を取得するには、試験に合格する必要があります。事前に試験の概要を確認し、対策を練っておく必要があるでしょう。以下では、ケアマネの資格試験の基本情報を紹介します。
「介護支援専門員実務研修受講試験」を受ける
ケアマネの資格を得るには、「介護支援専門員実務研修受講試験」を受験し、合格する必要があります。試験を受けるには、「定める国家資格等に基づく業務に従事する者」「定める相談援助業務に従事する者」に定められている仕事の合計期間が5年以上かつ、当該業務に従事した日数が900日以上必要です。
「定める国家資格等に基づく業務に従事する者」か「定める相談援助業務に従事する者」の、どちらか一方で条件を満たしてもかまいません。看護師は「国家資格等に基づく業務に従事する者」に該当するため、日数の条件を満たしていればケアマネの試験を受験できます。
参考:令和5年度 東京都介護支援専門員実務研修受講試験|東京都福祉保健財団
ケアマネの試験の合格率
ケアマネの試験の合格率は、10~20%程度となっています。合格率は低いため、事前に試験対策に時間をかける必要があります。参考書や過去問題を解くなどの基本学習に加えて、セミナーなどへの参加を通してアドバイスを受けることも考えられます。
看護師として働きながらケアマネの資格を取得する流れ
ケアマネの資格は、看護師として働きながら取得を目指せます。以下では、看護師として働きながらケアマネの資格を取得する際の、基本となる流れを解説します。
ケアマネの試験を受験する条件を満たす
まずは。看護師として働きながら、ケアマネの試験を受験する条件を満たします。先に解説したように、ケアマネの試験を受けるには、5年以上かつ900日以上の実務経験が条件となります。
「介護支援専門員実務研修受講試験」の試験に挑戦する
受験条件を満たしたら、「介護支援専門員実務研修受講試験」の受験申請をします。「受験申込書」、「実務経験(見込)証明書」、「実務経験証明書の内容等に必要な添付書類」、「国家資格等別の添付書類」を提出して、受験する準備を整えましょう。
提出書類の概要は「令和5年度 東京都介護支援専門員実務研修受講試験」で確認可能です。(東京都の場合)
参考:令和5年度 東京都介護支援専門員実務研修受講試験|東京都福祉保健財団
試験合格後に「介護支援専門員実務研修」を受講する
ケアマネの試験に合格したら、「介護支援専門員実務研修」を受講します。87時間以上の講義・実習を受けて、ケアマネとして働ける能力を育むことが目的となります。研修を修了して3か月以内に、都道府県へ「介護支援専門員資格登録簿」の登録申請を実施することで、ケアマネの資格を正式に取得できます。
看護師がケアマネの資格取得を目指す際の注意点・デメリット
看護師がケアマネの資格を取得する場合、いくつかの注意点・デメリットがあります。以下で紹介するポイントを確認し、注意すべき点や考えられるデメリットを把握しておきましょう。
看護師の業務から外れた仕事を頼まれる可能性がある
ケアマネの資格を取得すると、看護師の業務外の仕事を頼まれる可能性があります。「ケアマネの資格を持っているから」という理由で、本来は担当ではない仕事を押しつけられる可能性もあり得ます。意図せず業務量が増える可能性がある点は、資格取得によるデメリットです。仕事の許容量を超えないように、対応できない仕事は断る勇気も必要です。
試験における看護師の免除制度は廃止されているため注意が必要
ケアマネの試験における看護師の免除制度は、2023年現在廃止されているため注意が必要です。過去には看護師に対して、特定の試験科目の受験が免除される制度がありました。しかし、この制度は2015年から廃止されているため、ほかの職業と同じように試験を受ける必要があります。
資格取得から転職を目指す際には「ナースキャリアネクスト」の利用がおすすめ
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まとめ
ケアマネの知識や経験は、看護師の仕事に良い影響を与えます。ケアマネの資格を取得していれば、看護師としてのキャリアアップにつながる可能性もあるでしょう。この機会にケアマネの基本と資格試験の概要を確認し、看護師の仕事に活かすことを考えてみてください。ケアマネの資格取得は、看護師として転職する際にも役立ちます。
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