看護師が書く「ナラティブ」の例文を紹介| 基本的な書き方も解説

2023.9.29
転職お役立ち情報

看護師として働く際には、「ナラティブ」を書くことが重要となります。ナラティブを書くことで得られるメリットは多く、さまざまな効果に期待できます。本記事では看護師にとってのナラティブの基本と例文、書き方などを解説します。まだナラティブを書いたことがない場合には、この機会に基本を確認してぜひ挑戦してみてください。

 


目次

 

1. 看護師が書く「ナラティブ」とは?

 

2. ナラティブを書く目的

 

3. ナラティブは看護師以外の分野でも活用されている

 

4. 看護師のナラティブの書き方

 

5. 看護師が書くナラティブの例文

 

6. ナラティブアプローチについて

 

7. 看護師がナラティブを書くことのメリット

 

8. 転職を考えるのなら「ナースキャリアネクスト」がおすすめ

 

9. まとめ

 


 

 

看護師が書く「ナラティブ」とは?

そもそも看護師が書く「ナラティブ」のことを、詳しく知らない人も多いです。まずはナラティブの基本を理解し、書き方を把握することがポイントになります。以下では、看護師におけるナラティブの基本について解説します。

 

ナラティブとは臨床の場面を「物語風」に書いたもの

看護師におけるナラティブとは、臨床の場面を「物語風」に書いたものを指します。看護師はナラティブを書くことで、自分の仕事のシーンを具体的に振り返れます。結果的に看護師としての仕事を見直し、より良い働き方を追求できる点がナラティブの特徴です。自分の仕事に迷いや疑念がある場合には、ナラティブを書いて普段の働き方を確認するのも1つの方法です。

 

ナラティブとケーススタディの違い

ナラティブはケーススタディと比較されることがありますが、両者は別物として考えられます。ケーススタディとは、事例に対して仮説を立てて、検証していく研究方法のことを指します。1つの事例に対して詳しく分析・検証する点は、ナラティブと共通しています。しかし、ナラティブはケーススタディと違い、事実を物語風に記述し、主観を重視します。

 

そのためナラティブには看護師である本人の意識や、その場の感情が盛り込まれるのが基本です。

 

ナラティブを書く目的

看護師がナラティブを書く際には、明確な目的を持つことが重要です。ただナラティブを書くだけでは、その効果を実感できない可能性があります。以下では、看護師がナラティブを書く主な目的を紹介します。

 

普段の看護業務を明確にする

看護師はナラティブを書くことで、普段の看護業務を明確にできます。自分がどんな行動をしたのか、それは最適なものだったのかを、あとから冷静に振り返るきっかけになります。看護師の仕事は忙しく、業務の最中にその行動が最適か判断するのは難しいです。そのためナラティブで仕事を振り返り、業務の中身を精査することが目的になり得ます。

 

自分に足りない要素をみつける

自分に足りない要素をみつけることも、ナラティブを書く目的です。物語風に振り返ることで、現場で「できたこと」「やるべきだったこと」を発見できる可能性があります。発見した要素をピックアップし、自分のスキルとして不足している部分を確認することで、看護師としての成長につなげられます。

 

患者さんへの理解を深める

ナラティブを書くことは、患者さんへの理解を深める結果にもなります。物語風に患者さんの状態を記述すると、より詳細に現状を見極められます。新しい患者さんを担当するときなどに、ナラティブを書くことで素早く相手を理解できる可能性があります。入院中の患者さんの状態や心理は変化していくため、定期的にナラティブを書き直すこともポイントです。

 

ナラティブは看護師以外の分野でも活用されている

ナラティブは、看護師以外の仕事分野でも積極的に用いられています。業務に活かせるケースが増えているため、ナラティブの書き方を学び始める人も増えています。以下では、看護師以外の職業でナラティブが書かれているケースを紹介します。

 

福祉の分野でもナラティブは用いられる

福祉の分野でも、ナラティブは用いるケースがあります。ソーシャルワーカーが適切な福祉サービスを提供するために、相談者にナラティブを語ってもらうことも増えています。看護師は福祉分野でも活躍できるため、ナラティブへの理解があると転職で役立つ可能性があるでしょう。

 

ビジネスシーンでもナラティブは利用されている

ビジネスシーンでも、ナラティブが利用されるケースは増加しています。昨今はオンラインでのコミュニケーションが増えているため、従業員ごとのナラティブによる発信に注目が集まっています。また、顧客を主人公にしたナラティブを構築し、自社ブランドへの共感を得る方法を模索するケースもあります。

 

看護師のナラティブの書き方

看護師がナラティブを書く際には、基本的な書き方を把握しておく必要があります。以下では、看護師がナラティブを書く際の方法を解説します。

 

看護師の仕事現場で印象に残っているシーンをピックアップする

ナラティブを書くには、まず看護師の仕事現場で印象に残っているシーンをピックアップします。題材となるシーンを決めたうえで、物語風に記載していくのが基本的な流れです。看護師の業務すべてがナラティブの題材に向いているわけではないため、まずは書きやすい状況を探す必要があります。

 

ナラティブのストーリーを組み立てる

ナラティブを書くには、ストーリーを構成して流れをつくるのがポイントです。起承転結を意識し、物語のスタートからゴールまでの道筋をつくることで、最後まで書き切れる可能性が高まります。物語を書いたことがない人は、映画・ドラマ・小説などを参考にして、物語の流れを把握することから始める方法もあります。

 

できごとの詳細や自分が感じたことを書き出す

ナラティブは空想ではなく、事実を書くことが重要です。実際のできごとの詳細や、自分が感じたことを書き出して、まとめていく工程が求められます。患者さんの思っていることを勝手に想像するなど、事実ではないことは書かないように注意しましょう。書いている最中に空想が入り込まないように、適宜内容を精査するのも重要なプロセスです。

 

看護師が書くナラティブの例文

ナラティブを書く際には、実際に看護師が書いたものを参考にするのもおすすめです。看護師が書いたナラティブには、同じ職業で働くものとして共感できる部分が多く、リアルに想像がしやすいです。以下では、看護師が書くナラティブの例文について紹介します。

 

看護師のナラティブは病院のホームページなどで閲覧できる

看護師が実際に書いたナラティブは、病院のホームページなどで閲覧できます。ナラティブを初めて書く際には、公開されているものを参考にしてみると良いでしょう。例えば「香川県立白鳥病院」では、院内で書かれたナラティブが発表されています。そのほか、「名古屋第一病院」も、「看護をつむぐ」というページで看護師のナラティブを公開しています。

 

慣れてきたら独自性を意識してナラティブを書く

ナラティブの例文を参考にして書くことに慣れてきたら、独自性を意識して書くこともポイントです。自分らしい文章で書くことで、よりシーンを理解しやすくなります。似たシーンや文章で書いていると、同じような内容を繰り返すことになる可能性もあります。ときにはあえて常識から外れた文脈で書いたり、言葉遣いを工夫したりといった方法が考えられます。

 

ナラティブアプローチについて

ナラティブについて知る際には、「ナラティブアプローチ」を理解することも重要です。以下では、ナラティブアプローチの基本を解説します。

 

物語の語りを通して具体的な行動を実践すること

ナラティブアプローチとは、物語の語りを通して具体的な行動に移ることを意味します。ナラティブを公開し、意見や感想を得ることで、自分が何をすべきか理解することもナラティブアプローチの一環です。ただナラティブを書いて終わるのではなく、次の行動に移るためのきっかけにすることも重要です。

 

ナラティブは聞いてもらうことで効果が高まる

看護師のナラティブは、誰かに聞いてもらうことで効果が高まります。自分だけが読むのではなく、積極的に周囲に聞いてもらい、意見を取り入れるアプローチが重要です。例えば同僚や上司に読んでもらったり、院内の掲示板に張り出してもらったりなど、周囲にアプローチする方法を考えておくのもポイントです。

 

看護師がナラティブを書くことのメリット

看護師がナラティブを書くことには、多くのメリットがあります。ナラティブのメリットを理解しておくことは、実際に書き始めるモチベーションを得ることにつながります。以下を参考に、ナラティブを書く具体的なメリットを確認してみてください。

 

自分の感情を整理できる

ナラティブを書くことは、自分の感情を整理することにつながります。職場では自分がどんなことを感じているのか、何を思っているのか考える暇はなかなかありません。そこでナラティブを書き、仕事中の自分の感情を見直して改善点をみつけるのがポイントです。

 

コミュニケーション方法の見直しができる

ナラティブは、コミュニケーション方法の見直しにつながる点もメリットです。物語風に記載することで、自分のコミュニケーションが正しいか客観的に把握できます。患者さんとの関係を良好なものにできる可能性もあるため、積極的にナラティブを書く習慣を身につけるのもおすすめです。

 

看護師としてのキャリアアップにつながる

ナラティブで自分を振り返ることは、看護師としてのキャリアアップにも影響します。自分に足りない要素や知識・経験を発見し、改善を進めることでキャリアアップを実現できます。ナラティブをきっかけに、いまの職場が合っていないと感じる場合には、転職も検討されるでしょう。

 

転職を考えるのなら「ナースキャリアネクスト」がおすすめ

ナラティブをきっかけに転職を考える際には、「ナースキャリアネクスト」の利用がおすすめです。「ナースキャリアネクスト」が看護師専門の転職サービスであり、必要な情報の提供および充実したサポートを実施しています。キャリアアドバイザーが転職活動におけるアドバイスを行いつつ、面接の日程調整や条件交渉なども担当します。

 

看護師として次のキャリアを目指して転職するのなら、ぜひ「ナースキャリアネクスト」の利用をご検討ください。

 

まとめ

ナラティブは看護師の仕事を振り返る手段として、多くの職場で実践されています。ナラティブの意味やメリットを把握し、この機会に自分で仕事の情景を物語風に書き出してみてはいかがでしょうか。ナラティブを書くことは看護師としてのキャリアアップや、転職のきっかけにもなります。

 

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