看護師の役割と責任について|仕事をするうえで意識すべきポイントを解説
看護師として働く際には、仕事における「役割」と「責任」を理解する必要があります。看護師にどんな役割と責任があるのか知ることは、職業の重要性の認識につながります。本記事では看護師の仕事における役割と責任についての解説と、働く際に意識すべきポイントを紹介します。
目次
1. そもそも「看護師」とはどのような職業なのか?
2. 看護師の役割と責任とは?
3. 看護師に求められる業務上の役割について
4. 看護師に求められる精神面での役割について
5. 看護師の仕事における「責任」とは?
6. 看護師の責任を意識して働く方法
7. 看護師の転職なら「ナースキャリアネクスト」にご相談を
8. まとめ
そもそも「看護師」とはどのような職業なのか?
看護師の仕事における「役割」と「責任」を理解するには、そもそも「看護師とはどのような職業なのか?」把握する必要があります。以下では、看護師の職業についての基本的な特徴を解説します。
看護師は「看護職」の1つ
看護師とは、数ある「看護職」のうちの1つです。看護職にはほかにも助産師、保健師、准看護師があり、それぞれの役割・責任を持って働いています。看護師は看護職のなかでも多くの人が働く職業であり、その重要性が認知されています。看護師として働く際には、どんな仕事をすることに期待されているのか、どんな役割・責任をまっとうすべきなのかを、正確に理解することが求められます。
看護師の働ける職場は広がっている
看護師の働ける職場は、近年広がりをみせています。医療現場はもちろん、福祉や介護などの職場でも看護師の力が必要とされています。将来的にも看護師が活躍できる場所は、増える可能性があると考えられます。そのためいまから看護師としての経験を積み、キャリアを重ねておくことは、将来の転職につながる点でもメリットがあります。
看護師の役割と責任とは?
看護師として働く際には、職業に求められる役割と責任への理解が必要です。以下を参考に、看護師の役割と責任について確認してみてください。
看護師には多くの役割がある
看護師は仕事のうえで、多くの役割を担う必要があります。役割の重要性を認識できていなかったり、担当業務へのモチベーションが低かったりすると、仕事が上手くいかないケースもあります。看護師として働く際には、具体的にどのような役割があるのかを理解し、自分のなかで納得することが重要です。
看護師は責任が重い職業?
看護師は、患者さんの命を預かることもある職業です。そのため仕事の責任は重く、仮に医療事故の当事者になった場合には、民事責任・刑事責任・行政責任を負う可能性があります。どれだけ誠心誠意働いても、些細な問題によって責任を問われるケースは考えられます。法的な責任を負う可能性がある点を、事前に理解しておくことも必要です。
看護師に求められる業務上の役割について
看護師には、職業上求められる役割があります。その役割を適切にこなし、職場に貢献することも看護師の仕事の一環です。以下では、看護師に求められる業務上の役割について解説します。
医師が行う診察や診療の補助
医師が行う診察や診療の補助は、看護師の主な役割の1つです。豊富な知識と技術を活用して、スムーズに仕事ができるように医師をサポートすることが求められます。医師のいないシーンでは、自身の判断で動くこともあるため、さまざまなケースを事前に想定しておくと良いでしょう。
患者さんの観察や生活支援
患者さんの観察や生活支援も、看護師の役割に含まれます。患者さんごとの状態をこまめに確認し、必要な対応を考えるのも仕事になります。患者さんを遠目から確認したり、カルテをみたりするだけでは、正確な観察ができない可能性があります。
そのため看護師は普段から積極的に患者さんとコミュニケーションを取り、実際に交流した感覚を頼りに状況を判断するのも大切です。
日本看護協会における「看護の定義」
日本看護協会は、国際看護師協会(ICN)の看護の定義を、以下のように訳しています。
「看護とは、あらゆる場であらゆる年代の個人および家族、集団、コミュニティを対象に、対象がどのような健康状態であっても、独自にまたは他と協働して行われるケアの総体である。看護には、健康増進および疾病予防、病気や障害を有する人々あるいは死に臨む人々のケアが含まれる。また、アドボカシーや環境安全の促進、研究、教育、健康政策策定への参画、患者・保健医療システムのマネージメントへの参与も、看護が果たすべき重要な役割である。」 |
引用元:定款・定義|日本看護協会
国際的に定義されている看護の役割を理解し、仕事に活かすことも重要です。看護師として働く際には、1度具体的に定義されている内容を確認し、自分なりに業務に反映してみると良いでしょう。
看護師に求められる精神面での役割について
看護師には、精神面におけるさまざまな役割もあります。精神的なケアを担当する機会も多いため、具体的な役割を把握しておくのも重要です。以下では、看護師の仕事における精神面での役割について解説します。
患者さんの不安を和らげるのも看護師の役割
患者さんの不安を和らげるのも、看護師の役割です。患者さんはケガや病気によって、精神的に不安定になっていることが多いです。その点を踏まえて、看護師は積極的に患者さんに対する心のケアを実施し、精神の落ち着きを取り戻すための工夫をこらす必要があります。精神は目にみえないものなので、ケアの際には慎重な対応が求められます。
患者さんの関係者に対しての精神ケア
患者さん本人だけでなく、家族など患者さんの関係者に対しての精神ケアも重要な役割です。看護師は患者さんと周囲の人たちとの、橋渡しとなることも多いです。患者さんの家族や友人の精神面も気遣い、不安を蓄積させない対応をすることも役割の一環です。
ときには患者さんの家族と話し合う時間をつくり、状況の説明やこれからについて意見を交わすのもポイントです。
国際看護師協会(ICN)における看護師の4つの役割
国際看護師協会(ICN)は、「健康を増進する」「疾病を予防する」「健康を回復する」「苦痛を緩和する」という、4つの役割を看護師が持つと定義しています。看護師として働く際には、この4つの基本を把握することも重要なプロセスになるでしょう。
看護師の仕事における「責任」とは?
看護師の仕事には、さまざまな責任がついて回ります。責任について理解し、看護師としてどんなことに注意すべきか把握することも、働くうえで大切な準備となります。以下では、看護師の仕事における責任の基本について解説します。
「保健師助産師看護師法」について
看護師の仕事は、「保健師助産師看護師法」によって定められています。そのなかには「守秘義務」や「看護師の業務や役割」など、守るべきことが明記されています。事前に詳細を確認し、看護師の責任について理解を深めることが求められるでしょう。
看護師の仕事には「責任感」が重要
看護師の仕事では、「責任感」が重要なものとなります。責任感が薄いと、仕事で言い訳が多くなったり、ミスをしても反省しなかったりと、多くのデメリットが発生するでしょう。責任感を高めて働くことが、看護師として活躍するための基本です。
看護師の責任を意識して働く方法
看護師として責任を意識して働くには、さまざまな方法があります。責任感を持って仕事に臨めるように、具体的な手法を確認しておくこともポイントです。以下を参考に、看護師の仕事に責任を持つための方法をチェックしてみてください。
緊張感を持って仕事に臨む
看護師として働く際には、緊張感を持って仕事に臨むことが重要です。仕事に慣れてくると、少しずつ緊張感が薄れ、結果的に仕事に対する責任を忘れがちになります。看護師の役割と責任を忘れないように、一定の緊張感を持ちながら仕事をすることがポイントです。
緊張感を持つためには、「初心にかえる」ことを定期的に意識し、働き始めたばかりの自分を思い出すのが1つの方法です。
ある程度の余裕を持って働ける職場を選ぶ
看護師の仕事は忙しく、職場によっては休む暇がないこともあります。仕事に忙殺されると目の前の業務をこなすことに集中してしまい、責任感を忘れてしまうケースも懸念されます。そのため看護師の責任を意識し続けるには、ワークライフバランスを考慮して働ける、ある程度余裕のある職場を選ぶのがポイントです。
プレッシャーが強い職場は注意が必要
過度なプレッシャーを与えてくる職場で働くことは、仕事をしていくうえで大きなストレスになります。看護師はそもそも責任が重い職業なので、多少は許容する必要はありますが、むやみにプレッシャーをかけてくる場合には、転職して精神的に働きやすい職場に移ることも検討されます。
特にプレッシャーをかける状況がパワハラに近いと判断される場合、職場環境を理由に心身が疲弊する可能性が高いです。無理して働き続けると休職を余儀なくされるケースもあるため、早めに転職を決断することがおすすめです。
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まとめ
看護師には、ほかの職業にはない役割や責任があります。どのような役割を任せられるのか、どんな責任を意識して働くべきなのかを知ることが、看護師の仕事をするための基本となるでしょう。この機会に看護師の仕事における役割と責任をチェックし、正確な認識を持ったうえで働けるように備えましょう。
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