看護師の働き方12種類|特徴や働きやすさ、キャリア構築のしやすさも徹底解説

看護師は働く場所が見つけやすく、働き方の選択肢も豊富な職業です。一方で、どのような働き方ができるのかを把握しづらく、今の環境で働き続けるのがベストなのか迷うこともあるでしょう。

 

この記事では、看護師の働き方や種類を12タイプ解説します。各働き方の特徴だけでなく、働きやすさや育児・介護などとの両立のしやすさも紹介するため、参考にしてみてください。

 


目次

 

1. 看護師の区分は4種類

 

2. 看護師の働き方で人気のトップ7種類を紹介

 

3. まだまだある!看護師の資格を活かした働き方の種類5つ

 

4. 看護師の働き方や種類はどうやって選ぶ?

 

5. 看護師として転職を考える際の注意点

 

6. 看護師の種類を知りたいなら転職支援サービスもおすすめ

 

7. まとめ

 

看護師の区分は4種類

看護職は、取得している資格によって名称が異なるだけでなく、担当できる業務も異なります。保健師助産師看護師法において、看護職は以下の4つに分けられています。

 

・看護師

・准看護師

・助産師

・保健師

 

看護師は、特定の看護分野で熟練した知識と技術を習得することで、「認定看護師」や「専門看護師」の資格を得ることも可能です。

 

看護師の働き方で人気のトップ7種類を紹介

株式会社エス・エム・エスが2023年に実施した「看護師の働き方に関する意識調査」から、看護師に人気のある転職先候補の上位7つを紹介します。働き方を選ぶ参考にしてみてください。

 

記事内で紹介する年収は、2023年10月時点で最新のデータです。

 

1. 病院勤務|看護師の種類

病院は、看護師や准看護師の職場として、最も一般的な場所です。転職先としても、最も高い人気を誇ります。

 

「ナースなワタシのお給料」によると、病棟勤務の看護師の年収は、夜勤ありで約480万円、夜勤なしで約400万円です。

 

仕事内容も想像しやすい一方で、業務量が多いうえに命を預かることも多く、責任は重くなりやすい傾向があります。やりがいと捉える人もいれば、負担だと感じる人もいるでしょう。

 

2. 介護施設

看護師の転職先として2番目に人気がある職場は、介護施設です。病院に比べて、残業や体力的な負担が少ないと感じる人が多いのが特徴です。給与面での待遇のよさを挙げる人もいます。

 

「ナースなワタシのお給料」によると、介護施設で働く看護師の年収は、夜勤ありで約470万円、夜勤なしで約420万円です。

 

介護の需要は衰えることがないため、安定して働き続けられる安心感も魅力の一つといえます。

 

3. クリニック(美容系以外)

病院よりも小規模な、クリニックを選ぶ看護師もいます。病院に比べてスタッフ数が少なく、アットホームな雰囲気が特徴です。

 

メリットとしては、定時に帰りやすい、家の近くで働ける、患者さんに寄り添いやすい、扶養の範囲内で働けるなどが挙げられます。一方で、小規模ゆえに、人間関係が近すぎることを苦痛に感じる人もいます。

 

日本看護協会の「2021年看護職員実態調査」によると、クリニック(診療所)に勤務する看護師の年収は約420万円です。病院や介護施設勤務における夜勤なしの年収と、ほぼ同額といえるでしょう。

 

4. 一般企業

一般企業で、資格や知識を活かした専門的な業務に携わる看護師もいます。例えば、従業員の医療・看護、医療機器メーカーにおけるクリニカルスペシャリストや品質管理業務、治験コーディネーター、臨床開発モニターなどが挙げられます。

 

企業の採用条件によっては、平日のみ勤務、定時退社といった働き方ができるケースも多く、魅力に感じる人も多いようです。給与は企業によって差があり、一概にはいえません。

 

5. 訪問看護ステーション

訪問看護に携わる看護師は、訪問看護患者の自宅を訪問し、健康状態のチェックや療養指導、医療処置、身体介護などの業務を行います。時間の融通がきく、夜勤がない、時給がいい、家から近いなどのメリットを挙げる人が多いことが特徴です。

 

ただし、利用者の家で業務にあたる場合、派遣されるのは自分1人というケースが多く、判断に大きな責任が伴うことを負担に感じる人もいます。

 

住宅型有料老人ホーム併設の訪問看護ステーションなどで働く場合、家から家への移動の必要はありません。

 

「ナースなワタシのお給料」によれば、年収は夜勤ありで約540万円、夜勤なしで約440万円です。

 

6. 美容クリニック

美容クリニックは、一般的なクリニックとは異なり、主に美容に関わる保険診療外の自由診療を実施する施設です。看護師は、予約の受付やカウンセリング、注射などの医療行為を含む施術やアフターケアを担当します。クリニックによっては、整形手術の補助業務に携わることもあるでしょう。

 

20~30代の若い看護師に人気があり、夜勤や残業が少ないほか、給与水準が高いことが理由として挙げられます。大学病院レベルの年収を得られるケースもあるようです。美容に興味があり年収を高めたいと思う人は、ぜひチャレンジしたい選択肢の1つです。

 

一方で、看護師のスキルに直結しづらく、病院勤務に戻りづらいことを気にする人もいます。

 

「ナースなワタシのお給料」によると、年収は夜勤ありで約800万円、夜勤なしで約460万円です。

 

7. 保育園

保育園やこども園、幼稚園なども、看護師の需要がある施設です。主に、園児の保健管理や衛生管理を実施します。

 

子どもたちと関われる、土日祝日が休みになる、夜勤がないことなどをメリットとして挙げる人が多くいます。

 

内閣府による「令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果」をもとに計算すると、年収は約400万円〜480万円です。看護師全体の給料から見るとやや低めといえるでしょう。収入面のデメリットを受け入れられるかどうかがポイントといえそうです。

 

まだまだある!看護師の資格を活かした働き方の種類5つ

人気の働き方以外にも、看護師資格はさまざまな方法で活かせます。

 

ここからは、目指してみたい働き方を5つ紹介します。興味がある人は、ぜひ参考にしてみてください。

 

1. 助産師

助産師は、出産のサポートのほか、母体や新生児のケアなども実施します。資格を取得していれば、病院やクリニックでももちろん働けるほか、助産院を開き、独立できることは大きな魅力といえるでしょう。

 

助産師になるためには、「助産師」の資格取得が必要です。

 

2. 災害支援ナース

災害支援ナースは、都道府県看護協会に登録し、大規模自然災害の被災者に対して支援を実施します。

 

災害の多い日本だからこそ、使命感とやりがいを持って働けることに魅力を感じる人は多くいます。登録者数は年々増えており、注目の働き方といえるでしょう。

 

なお、支援は災害があったときにのみ実施され、普段は別の病院やクリニックなどに勤めていても問題ありません。

 

3. 保健師

保健師は、地域住民の保健指導や健康管理、乳幼児検診などを実施します。地域のウェルビーイングに深いレベルで関われることが魅力といえるでしょう。また、安定した労働環境もメリットです。

 

保健師として働くには、看護師の資格に加えて、保健師の資格も取得する必要があります。

 

4. ケアマネジャー

ケアマネジャーの役割は、主に要支援・要介護認定を受けた利用者に対して、ケアプランや施設サービス計画書を作成することです。事務作業が中心なほか、日勤が中心であることなどが人気の理由です。

 

看護師(保健医療や福祉に関する国家資格)として5年以上勤務すると、ケアマネジャーの受験資格が得られます。

 

5. 医療ライター

医療ライターとして、現場で働くなかで身につけた医療の知識や医療現場の生の声を届けることもできるでしょう。医療ライターの活動できる範囲は幅広く、医薬品開発や書籍、雑誌、WEBメディアなどに仕事の場があります。

 

看護師の働き方や種類はどうやって選ぶ?

看護師としての働き方を考える際、どのように職種を選べばよいのでしょうか。選び方について、3つのポイントを解説します。

 

給与で選ぶ

まずは、給与で選ぶ方法です。今よりも収入を上げたい場合は、一般的に収入が高くなる傾向のある、夜勤のある病院勤務や美容クリニックの勤務を検討してみましょう。また、助産師や医療ライターとして独立することでも、収入増加を見込めます。

 

働きやすさで選ぶ

育児や介護で労働時間をセーブしたい人やゆったりと働きたい人、ワークライフバランスを重視している人は、土日休みやシフト勤務ができる働き方を選ぶのも1つの考え方でしょう。一般企業や保育園での勤務など、働く時間が決まっている職場もおすすめです。

 

働きやすい職場を選ぶ際は、勤務時間だけでなく、人間関係がよいか、仕事の負担が重すぎないかどうかもチェックしましょう。

 

キャリアで選ぶ

資格を取得する、昇進を目指すなど、キャリアの方向性が決まっている場合は、自分の希望が達成できる職場を検討しましょう。看護師が目指すキャリアの方向性は、専門職になる、ジェネラリストになる、マネジメント職を目指すなどが一般的です。

 

看護師として転職を考える際の注意点

転職をするなら、「転職してよかった」と思える結果になるのが望ましいでしょう。

 

看護roo!の実施したアンケートによると、看護師が転職で失敗したと思うポイントは、上から順に「仕事内容」「給料」「人間関係」「イメージとのギャップ」「病院の方針・看護観」です。

 

後悔を防ぐためには、転職によって何を変えたいのか、事前によく考えてから行動することが重要です。信頼できる周囲の人にも相談しておくと、自分をより客観的に見つめられるでしょう。

 

看護師の種類を知りたいなら転職支援サービスもおすすめ

自分にピッタリの働き方や、自分に向いている職場が分からない場合は、転職支援サービスに登録し、相談してみることも検討してみましょう。

 

転職活動の不安や悩みなども相談できるほか、医療業界や病院情報を客観的に把握しているプロから、自分に合った働き方を提案してもらえます。

 

まとめ

看護師には、看護師、准看護師、助産師、保健師の4種類があり、その働き方はさらに細分化されます。職場によって、活かせる技術や給与、働き方も大きく異なります。そのため、転職を検討する際は、自分が仕事をする上で何を重視するのか、どのような生活を送りたいのかをよく考えておきましょう。

 

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