40代看護師の転職は難しいか、可能なのか|おすすめ転職先や成功する手順を解説
40代は経験とスキルが身につく一方、ライフスタイルの変化や体力面の懸念から、今の仕事の継続に疑問を持ちやすい年齢です。
今回は転職を考えている40代の看護師に向けて、40代からでも転職できるかを解説します。おすすめの職場や転職の注意点もまとめました。理想の働き方を叶えるヒントとして、ご活用ください。
目次
1. 40代でも看護師の転職は難しくない
2. 看護師が40代で転職を考えたくなる理由3つ
3. 40代看護師の転職をしっかり考えた方が良いケース
4. 40代看護師の転職が歓迎される理由
5. 40代看護師におすすめの転職先<医療・介護関係>
6. 40代看護師におすすめの転職先<医療・介護関係以外>
7. 40代看護師の転職の懸念点と対処法
8. 成功する40代看護師の転職方法
9. 40代の看護師転職に関するQ&A
10. 40代看護師の転職にふさわしい転職サービスの選び方
11. まとめ
40代でも看護師の転職は難しくない
厚生労働省によると、看護師の年齢分布でもっとも高いのは40代で、全体の14.2%を占めます。看護師は専門職であり、経験に裏付けられた高いスキルが求められる仕事です。キャリアを積んだ40代の看護師は多くの事業所で重宝されるでしょう。
看護師の転職は、40代からでも決して難しいことはありません。
※参考:令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況|厚生労働省
看護師が40代で転職を考えたくなる理由3つ
40代になると、転職を考える看護師が増えるようです。その理由を3つ、解説します。
新しいチャレンジがしたい
40代まで積みあげた看護師としての経験をもとに、キャリアアップやステップアップを目指したくなるというのが、転職を考える1つ目の理由です。
管理職を目指す人もいれば、専門を磨いてスキルアップを目指す人など、さまざまな転職が見られます。
家庭の事情が変わった
40代になり、家庭の事情が変化したことで転職を考える人もいます。結婚や出産、子育て、介護などのライフイベントにより、これまで同様の働き方が難しくなり、生活に合った職場で働きたいとの理由での転職です。
現在の職場で働き続けることに不安・不満がある
現在の職場に不満や不安があり、転職を考えるケースもあります。勤務条件や通勤時間、夜勤の有無と回数などが、転職のきっかけになり得ます。
40代になり、体力面の懸念から転職を検討する人もいます。
40代看護師の転職をしっかり考えた方が良いケース
40代でも歓迎されやすい看護師の転職ですが、熟考した方が良いケースもあります。3つの例を解説します。
転職先の求人に年齢制限がある
40代に入ると、年齢を理由に応募できる求人が制限される場合があります。
就労先が公務員扱いになる場合、年金制度の関係で35歳程度までと年齢制限を設ける場合があります。「省令3号のイ」により求人票の募集対象を35歳以下と設定でき、違法ではありません。
前職からのブランクが長い
医療の世界は日進月歩です。ブランクが長く、知識を最新にアップデートできていない場合、転職が不利になる場合があります。即戦力としての活躍が期待できないためです。
ブランクを理由に、年収が下がる可能性も否めません。
「看護とは、あらゆる場であらゆる年代の個人および家族、集団、コミュニティを対象に、対象がどのような健康状態であっても、独自にまたは他と協働して行われるケアの総体である。看護には、健康増進および疾病予防、病気や障害を有する人々あるいは死に臨む人々のケアが含まれる。また、アドボカシーや環境安全の促進、研究、教育、健康政策策定への参画、患者・保健医療システムのマネージメントへの参与も、看護が果たすべき重要な役割である。」
何度も転職を重ねている
5回以上の転職歴があると、転職先に「またすぐ辞めるのでは」と懸念材料を与えてしまいます。また明瞭な理由がないままに転職を重ねたケースも、不利になり得ます。
40代看護師の転職が歓迎される理由
基本的に、40代の看護師の転職は、多くの職場で歓迎されます。理由を3つ、解説します。
積み重ねた経験とスキルが即戦力になる
40代の看護師は日々多忙な現場で、豊富な経験を活かし即戦力としての活躍が期待されます。
求人票では、経験者を優遇する職場も多く見られます。
リーダー・管理職候補、後進育成などさまざまな役割を任せられる
40代の看護師は、経験や培ってきた人間関係構築力、人としての円熟味を活かし、リーダーや管理職候補、新人教育の担当など、さまざまな役割を任せられます。多くの職場で歓迎されるでしょう。
看護師業界は慢性的な人手不足に悩んでいる
看護師の人手は、全国的に足りません。一般社団法人日本病院会の調査には、75%の施設が「看護職員が不足している」と回答しています。
売り手市場といえる看護師業界では、40代だからといって不利にはならないしょう。
※参考:看護師の確保状況に関する緊急調査(最終報告)|一般社団法人日本病院会
40代看護師におすすめの転職先<医療・介護関係>
看護師の転職先としてまず候補になるのが、医療・介護関係の職場です。おすすめの転職先を5つ、紹介します。
診療所・クリニック、療養型病院
小規模な診療所やクリニック、緊急手術が少ない療養型病院は、残業や夜勤が少なめです。ゆとりある働き方をしたい40代に向いています。
職場全体の従業員が少ないため、責任ある仕事を任せられる可能性もあります。スキルを活かしたい40代にもおすすめです。
一般企業の産業看護師
産業看護師は、一般企業の医務室や健康組合に勤務し、企業で働く従業員の健康管理に携わります。日勤のみで夜勤がなく、ワークライフバランスをとりやすい点が魅力です。デスクワークが中心で、体力に不安が募る40代でも安心して働けます。
介護施設、訪問看護ステーション
介護関連の仕事も、看護師の資格と経験を活かせておすすめです。仕事内容は利用者の健康チェックや日常的な医療行為が中心で、専門知識に基づくアドバイスなどを求められる場合もあります。求人数が多く、希望に合う仕事を探しやすいでしょう。
障害者福祉施設
障害者福祉施設でも、看護師が活躍しています。通所者や利用者の健康管理や基本的な医療行為、服薬管理などが主な仕事です。病院のように命の危険がある人は少ないため、容体の急変を心配せず、落ち着いてケアができます。
健診センター、献血センター
検診センターや献血センターでは、問診や身体測定、検査の補助、採血などが主な仕事です。基本的に予約制のため残業が少なく、日祝は休みの職場がほとんどです。体力的な負担を軽減したい、ワークライフバランスをとりたい人に向いています。
40代看護師におすすめの転職先<医療・介護関係以外>
看護師の資格は、医療・介護以外の分野でも活かせます。40代看護師におすすめの転職先を、医療・介護以外の領域から5つ紹介します。
保育園・幼稚園
私立幼稚園は最低1名の看護師常駐が義務付けられています。公立保育園は努力義務ですが、看護師を置く施設もあります。子どもたちの健康管理や体調不良時、事故発生時などの対応にあたります。
子どもたちと触れあいながら働ける点が、保育園や幼稚園に転職する魅力です。
乳児院・児童養護施設
何らかの事情があり親元で暮らせない子どもを預かる乳児院や児童養護施設も、看護師のニーズがあります。子どもたちや施設従業員の健康管理、医療措置などが業務内容です。
子どもに親のような愛情を持ちながら働きたい人に向いています。
医療機器メーカー
医療機器メーカーは、医療の知見を活かしやすい転職先です。医療機器営業(SR)や、医療機器の使い方を説明する人(クリニカルスペシャリスト)としての活躍が期待されます。
夜勤がなく、プライベートと両立しやすい点がメリットです。
テーマパーク
テーマパークでも看護師が活躍しています。救護室に勤務し、来場者の体調不良や怪我などの救護にあたります。必要と判断すれば救急車を要請し、引継ぎも担当します。
体力を要求される場面は多くなく、データ入力をはじめとするデスクワークがメインとなります。
コールセンター
製薬会社や保険会社のコールセンターに勤務し、問い合わせに対応する仕事です。看護師の知識や経験を活かし、具体的で詳しい対応ができる点で看護師が重宝されます。
デスクワークがメインとなり、体力的な負担が軽い点も魅力です。
40代看護師の転職の懸念点と対処法
40代の看護師の転職には、2つの懸念点があります。それぞれの対処法も含めて、解説します。
体力面の問題
病院に転職する場合、体力面を不安視される場合があります。病院勤務の看護師には、体力が必要とされる場面が多いためです。
体力面を懸念する人は、夜勤・残業の有無や勤務条件を、事前に具体的に確認しておきましょう。
年齢の問題
美容クリニック、また最新情報のインプットが求められる大学病院などは、年齢の低い看護師を歓迎する傾向があります。転職先の意向は、求人票には記載されません。働く人の年齢を事前に調べ、自分に合った職場か見極めることが大切です。
成功する40代看護師の転職方法
40代の看護師の転職を成功させる方法を、3つの視点から解説します。
転職したい理由を明確にする
まず「なぜ転職したいのか」、その理由を明確化しましょう。転職したい理由を明文化しておかないと、自分に合った転職先を探せません。現在の不満が解決されないまま転職先を決めてしまい、ミスマッチにつながる恐れもあります。
転職先に求める条件に優先順位をつけておく
転職にあたり、希望条件に優先順位をつけましょう。勤務場所や年収、手当、残業・夜勤など、条件すべてが叶う完璧な求人はありません。優先順位の高い項目が満たされると、満足のいく転職が実現します。
転職サイトを最大限利用する
現場での責任も大きくなる40代の看護師が、働きながら転職活動をするのは簡単ではありません。時間効率良く転職活動を進めるために、転職サイトや転職サービスを積極的に利用しましょう。転職に有益なアドバイスも受けられ、納得の転職が叶います。
40代の看護師転職に関するQ&A
40代の看護師の転職にあたって、よくある質問に回答します。
40代看護師、未経験職種への転職は難しいか
未経験職種への転職は、容易ではありません。看護師資格や知見を活かせず、他の未経験求職者と同じスタートラインに並ぶことになります。年収が今より下がる可能性も否めないでしょう。
看護師と何らか関連性がある職種の方が、転職はしやすいです。
40代看護師は、夜勤なしの職場に転職できるか
病院以外も視野に入れれば、夜勤がない職場への転職は可能です。「日勤のみ」に絞って、求人を探してみましょう。
日勤のみの正規採用が難しければ、派遣やパートなど、他の雇用形態の検討もおすすめです。
50代になってからの看護師転職は難しいか
慢性的な人手不足にある看護師業界では、50代での転職もよくあります。経験を積んだ看護師は、多くの職場で歓迎されます。
また50代は管理職になる人もあらわれる年齢です。マネジメントや新人教育のスキル・経験があると、さらに有利でしょう。
40代看護師の転職にふさわしい転職サービスの選び方
40代の看護師の転職に利用したい転職サービスの選び方を、2つのポイントから解説します。
求人数が多い
まず求人掲載数から、転職サービスを比較しましょう。扱っている求人数が多いほど、希望条件を満たす求人を見つけられる可能性が高まります。
サポート制度が充実している
サポートの充実度も、転職の成否に影響します。質の高いアドバイザーが、細やかに転職をサポートしてくれるサービスなら、安心して転職活動ができるでしょう。
自分では進めにくい、転職先との条件交渉を代行するサービスも要チェックです。
まとめ
看護師の転職は、40代からでも十分に可能です。即戦力として活躍できる医療・介護関連、また看護の知見が求められる他業種など、幅広い求人から希望に合う仕事を探してみましょう。
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