看護師の仕事内容とは?詳しい業務やスケジュール、働き先の選択肢について解説

一般的に知られている職業の看護師ですが、具体的にどのような仕事をするのか分からない人や、働く場によってどのような違いがあるのか知りたい人もいることでしょう。この記事では、看護師の仕事内容やスケジュール、やりがいなどを解説しています。看護師の仕事内容を知り、今後に活かしたい人は参考にしてください。

 


目次

 

1. 看護師のおもな仕事内容

 

2. 看護師のスケジュール

 

3. 看護師にとってのやりがい

 

4. 看護師の働き先

 

5. まとめ

 

看護師のおもな仕事内容

看護師の仕事内容は、多岐にわたります。基本的には、病気や怪我などに悩む患者さんに対して看護を提供する職業です。具体的にどのような業務があるのか、主な6つの仕事内容を解説します。

 

問診

問診では診断の手がかりを得るために、家族の病歴や現在抱えている病気、現在の内服薬などを尋ねます。幅広い疾患を想定した聞き方が重要です。患者さんが安心できる、コミュニケーションを意識しましょう。

 

点滴・注射・採血

点滴や注射、採血は医療行為であり、看護師は、医師の指示があって初めて実施できます。安全に実施するには、2人以上での「患者・時間・薬剤・量・方法と部位」の確認が欠かせません。また、診察補助として診療器具を医師からの指示のもと診療器具を受け渡したり、患者さんへの生活指導を実施したり、服薬の説明をしたりします。

 

与薬

与薬とは、医師の指示のもと、医薬品の服用が必要な患者さんに正しく与えることです。日常的な仕事の1つですが、医療事故が発生しやすい場面でもあります。ダブルチェックや指差し呼称に加えて、患者さんに名乗ってもらうといった、患者さんの協力を得る方法が推奨されています。

 

食事・排尿介助

入院病棟勤務の場合は、自力での食事や排尿行動が困難な患者さんを介助することも仕事内容です。自力で可能な範囲は患者さんによって異なり、患者さんに応じた介助が必要です。

 

また、入院中の患者さんに、医師の指示に従い血液検査や尿検査、注射、点滴、ガーゼ交換などを実施します。入院中の患者さんと接するなかで患者さんに変化がないかを確認したり、患者さんの家族と会話してケアしたりすることも大切です。

 

バイタルサインのチェック

患者さんの身体の内部環境を把握するために必要な数値のことを、バイタルサインと呼びます。バイタルサインを測定するのは、看護師の重要な業務です。バイタルサインは体温、脈拍、血圧、呼吸の4つを基本項目として、場合によっては意識レベルと尿量も含めた6項目が含まれます。

 

患者の移送

ストレッチャーを使用して、自力で立つことや座ることが困難な患者を安全に移送します。ベッドによってはタイヤが付いており、ストレッチャーの役割を担えるものもあります。移送は体力が必要なために、2人で実施しましょう。同時に、患者さんが不安にならないよう精神面のケアも求められます。

 

看護師のスケジュール

看護師はさまざまな勤め先が考えられ、勤務形態によってもスケジュールが異なります。もっとも一般的な病院勤務では、外来看護師や病棟看護師などによって違いがあります。病棟看護師のなかでも、多くの場合日勤と夜勤があるでしょう。ここでは外来看護師と手術室看護師、病棟看護師の日勤・夜勤のおもなスケジュールを解説します。

 

外来看護師の場合

外来診療には、通院して治療を受ける患者さんが訪れます。外来診療の補助を担当する看護師のことを、外来看護師と呼びます。外来看護師の、1日のスケジュールの例は以下のとおりです。

 

・8時00分:出勤・着替え

・8時30分:ミーティング・外来準備

・9時00分:午前の診療開始

・13時00分:昼休み(病院によっては交代制)

・14時00分:午後の診療開始

・16時00分:診療終了・片付け

・16時30分:翌日の準備・消耗品の補充

・17時00分:業務終了・退勤

 

外来看護師は診療時間内で働くため、時間どおりに1日のスケジュールが進みやすいという特徴があります。仕事内容としては、基本的に医師の診療補助です。具体的には、医師の指示のもと、採血や簡単な処置、脈拍や血圧の測定、患者さんへの生活指導などを実施します。

 

手術室看護師の場合

手術室看護師とは手術室で働く看護師で、「器械出し(直接介助)」と「外回り(間接介助)」の2つがあります。手術室看護師の、1日のスケジュールの例は以下のとおりです。

 

・8時00分:出勤・着替え・準備

・8時30分:ミーティング・カンファレンス

・9時00分:患者さんの受け入れ・手術補助

・13時00分:昼休み

・14時00分:患者さんの受け入れ・手術補助

・17時00分:翌日の準備・退勤

 

手術はあらかじめ決まった予定だけでなく、緊急で実施されるものがあり、夜間の待機勤務(オンコール勤務)を設定している病院もあります。待機勤務とは、勤務時間外の緊急手術が決まった場合に出勤し、業務に入れるよう当番を決めておくことです。待機勤務の際は、常に電話に出られるよう備えておく必要があります。

 

訪問看護師の場合

訪問看護師とは、地域で生活する人の自宅へ訪問する看護師です。訪問看護師の、1日のスケジュールの例は以下のとおりです。

 

・9時00分:出勤・ミーティング

・9時30分:1~2件訪問・1件につき30~90分ほど

・12時00分:訪問看護ステーションに戻り昼休み

・13時00分:2~3件訪問

・17時00分:看護ステーションに戻り、カルテの記録や報告書の作成

 

夜間のオンコール体制を整えているステーションもあり、その際は月に数回のオンコールを受け持ちます。

 

病棟看護師で日勤の場合

病棟看護師とは、入院病棟の患者を24時間体制でケアする看護師のことです。基本的にシフト制で、日勤と夜勤の両方を担います。病棟看護師で日勤の場合の、1日のスケジュールの例は以下のとおりです。

 

・8時00分:出勤・夜勤者からの引き継ぎ

・8時30分:朝礼

・9時00分:点滴の準備と交換・入浴やトイレ介助など担当する患者さんのケア

・11時30分:昼食の配膳・介助・配薬

・12時00分:昼休み(交替制)

・13時00分:バイタルサイン測定・清潔ケア

・15時00分:カンファレンス

・16時00分:夜勤者へ引き継ぐため記録

・16時30分:夜勤者へ引き継ぎ

・17時00分:退勤

 

仕事内容としては、医師の指示のもと血液検査や尿検査を実施したり、注射や点滴、ガーゼ交換、配薬などです。また、自力での行動が難しい患者さんには、移動・食事・入浴・トイレなどの補助、清拭など身の回りのサポートを実施します。

 

病棟看護師で夜勤の場合

病棟の夜勤では、日勤者が帰宅したあとの時間帯の業務を担当します。病棟看護師で夜勤の場合の、1日のスケジュールの例は以下のとおりです。

 

・16時30分:出勤・日勤者から引き継ぎ

・17時00分:担当する患者さんのケア・処置

・17時30分:夕食の配膳・介助・配薬

・18時30分:夕食の下膳・内服確認

・19時00分:バイタルサイン測定・点滴

・20時00分:夕食休憩(交替制)

・20時30分:眠前薬の配薬・トイレ介助・就寝準備

・21時00分:患者さんに声かけし消灯

・23時00分:看護記録の整理・情報交換

・1時00分・3時00分・5時00分:必要な患者さんの体位交換・おむつ交換

・2時00分:交替制で2時間ほどの仮眠

・6時30分:患者さんへ起床の声かけ・バイタルサイン測定・トイレ介助

・7時00分:朝食の配膳・朝食の介助・配薬

・8時00分:下膳・内服確認

・8時30分:日勤者への引き継ぎ・退勤

 

夜勤帯は体力的に容易でないものの、やりがいを感じる人も多いとされます。

 

看護師にとってのやりがい

看護師は病気や怪我に悩む患者さんに寄り添い、支える仕事です。場合によっては、変化に気付いて命を救うこともあります。患者さん本人だけでなく、家族までを笑顔にできる職業です。

 

その他にやりがいを感じられる場面として、患者さんにお礼を言われたり、患者さんが回復する姿を見たり、勉強してきたことを活かせたりした際などが挙げられます。看護師は国家資格を有する専門職であり、成長を感じられる場面が多いでしょう。

 

看護師の働き先

看護師と聞くと、病院勤務というイメージを抱きがちです。実際に、看護師の勤務先の8割以上が病院や診療所です。一方で、幅広い場所で活躍できる職業でもあります。近年は高齢化に対応できるよう、訪問看護ステーションや老人保健・福祉施設、介護施設などでの人材育成が進められています。

 

また、学校の養護教諭、保育園、企業の健康管理室、保健所・保健センターなどの行政機関も職場となり得るでしょう。

 

参考:令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況|厚生労働省

 

まとめ

看護師の仕事内容はさまざまで、問診や点滴・注射・採血、与薬、食事・排尿介助など多岐にわたります。また、勤め先や勤務形態によって、1日のスケジュールに違いがあります。

 

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